第二章最終

終幕天使

 

〜回想〜

 

「なるほど・・・要するにタクト達に現実を見せ付けるのが真の目的か・・・」

モニターには赤い仮面をつけた男が映っていた。

「はい・・・私は、馬鹿女とカズヤの中からあいつ等の戦いを見てきました・・・そして、分かった事はエンジェル隊の者達は生身の人間を殺す事に慣れていないという事です。」

「確かにな・・・今まで討ってきたのは親玉ぐらいの者ぐらいだからな・・・」

「その様はまさに天使と言うべきでしょうが、それではブラウド財閥とは戦えません。ゼイバー・ブラウドはそこにつけ込んできますから・・・」

仮面の男がその仮面を擦りながら天使達の弱点を指摘した。

「だから、お前が直々に相手をするというのか?」

「はい、徹底的に叩き潰されなければあいつ等は分からないでしょうから。」

「やれやれ・・・そうなると・・・皇国軍も苦労するな・・・」

「いえ、戦闘はエンジェル隊の者達とだけで十分です。」

「どういう事だ?」

「私が白き月を占拠し、皇国軍を降伏させます。そして、わざとエンジェル隊だけを単独で動けるようにすれば、後は私が襲撃をするだけです・・・」

「やれやれ・・・また、悪役になるつもりか?」

「目的の為には手段は選びません・・・」

 

「レイのアルフェシオンは依然として沈黙を守ったままか・・・」

ネオ・ヴァル・ファスクのゼックイ達はレイが沈黙するのと同時に黙り込んでしまった。

トランバール宙域は不気味な静寂に包まれていた・・・

さっきまで暴れていた悪魔(アルフェシオン)はさっきとは正反対に静寂を保っている・・・その静けさが帰って恐怖感を漂わせている・・・

悪魔はいまだに死んでいないのだ・・・

白き月ももはや停止している・・・

そして、エオニアが救出してきたシャトヤーンも皇居によって保護されている・・・

もはや、ネオ・ヴァル・ファスクの敗北と言っても過言ではない・・・

というよりも、事態はもはやそれどころでは無くなっているのだが・・・

「エンジェル隊は無事に収容しました。」

「そうか・・・」

レスターからエンジェル隊の回収の報告を受けたアバジェスは簡単に返して視線をモニターに映ったアルフェシオンに移した。

「タクトはどうしているんだ?」

「ルクシオールに帰艦して七番機の修理を急がしている・・・」

「アレの修理なんか出来るのかよ?」

レイがアルフェシオン用に残していたナノマシンユニットを使わせている。今頃、格納庫では生えてきた手足に驚いているだろうよ。」

「・・・まるでホラーだな・・・」

「ああ・・・確かに、しかし・・・」

アバジェスはモニターのアルフェシオンから目を離さない・・・

「本当のホラーがもうすぐ始まる・・・」

「・・・俺はまだ、何も感じないんだがな・・・」

「現われる時は一気に現われるだろう・・・」

「なら、何で今すぐに仕掛けてこないんだ?」

「待っているのさ・・・タクトをな・・・」

「なるほど・・・」

 

俺は、リコの部屋へと向かっていた。

リコはおそらくシリウスを撃った罪悪感に苛まれているのだろう・・・

やがて、リコの部屋の前についた。

カズヤと一緒だとレスターから聞いているが・・・

「・・・リコ・・・いるんだろう?タクトだ・・・話したい事があるんだ・・・」

返答無く、オートマチック製のドアが開いた。

「タクトさん・・・」

「カズヤ・・・」

カズヤの顔は沈んでいた・・・その顔を見ればリコの容態がどれだけ酷いのかが分かった・・・

「タクトさん・・・怪我の方は・・・?」

「え・・・ああ・・・これなら見た目ほどに酷くは無いさ。」

これは嘘なのだが・・・

レイとの死闘の最中には自分の体にどれだけの負荷が掛っていたのは気が付かなかったのだが、ルクシオールに帰艦した後で気がついた。はっきり言うと両腕の筋肉がいくつか断裂していた・・・それほどに俺とあいつの斬り合いの衝撃力が凄かったと思い知らされた。両腕は今でも痛い・・・だが、戦いになれば俺は出撃をしなければならない・・・アルフェシオンはまだ存在しているのだ・・・

「とにかく、中に入ってください・・・僕もどうしていいのか分からないんです・・・」

「ああ・・・」

リコはベットに腰掛けていた・・・

ただ、俺達には一切目もくれずにうつむいているだけだ・・・

「リコ・・・」

「・・・最初は泣きながら謝り続けていたんですけど・・・」

謝っていたのはシリウス      にだろう・・・しかし、今のリコの前ではその名前を出してはならないような気がしたので俺は深く聞かない事にした。

 

僕はリコのうつろな目を見る事ができなかった・・

リコの目はうつろで我ここにあらずと言わんばかりだ・・・

くそ・・・リコが何をしたっていうんだよ・・・!

神様!リコは人の気持ちがわかる優しい娘なんです!どうか!どうか!!

『俺にどうしろと?NEUEの騎士よ・・・』

「・・・っ!?」

頭の中にどこかで聞いたような声が・・・!?

「カズヤ!?今の声は!?」

どうやらタクトさんにも聞こえたらしい・・・

「あなたは神様なんですか!?」

これは夢の中かもしれない・・・

でもリコを何としてでも助けたいんだ!

『いかにも・・・俺は君達がと呼んでいる者だ・・・』

「お、お前が・・・」

神・・・

「お願いです!リコを助けてください!!」

『俺にその娘を助けろと言うのか?』

「はい!」

「カズヤ、待つんだ!」

「え?」

「神様とやら、このフェイトをどうやって助けるのですか?」

『もちろん・・・シリウスを蘇らせるのさ・・・』

「それでは根本的な解決にはならないのでは?」

『しかし、それ以外には思いつかないのだ。』

「それにシリウスは蘇った後でフェイトを殺しますよ。」

「タクトさん!!」

どうして、そんな挑発的に・・・!

『ならば、俺にフェイトをどう救済しろと言うのだ?』

ついに、ボロを出したな・・・

「俺は貴方にはリコを救済する事はできないと言ってるのです。」

「タクトさん!いい加減に・・」

たまりかねた僕はタクトさんに掴みかかろうとし・・

「カズヤ、まだ気付かないのか?何で、この神様とやらがリコをフェイトと呼んでいるのかが・・・」

「え?」

それは神様だから・・・って何で、リコがフェイトとかいう名前になるんだ・・・?

「アバジェスからの話を整理するとリコをフェイトの名で呼ぶのはリコを付け狙ってきた連中だけなんだぞ・・・?

「ま、まさか・・・」

『・・・・・・ふ、ふふふ・・・』

「え?」

『ふははは!あーはっはっはっはっはっ!!』

「・・・お前は誰だ・・・?」

『俺は作者だよ。』

「作者だと・・・?」

『そして、お前とカズヤは主人公さ・・・』

「あ、あなたは・・・・・・」

俺はどちらを主人公にするべきか迷っている・・・もちろん、安心しろ。主人公になれなくてもとっても名誉でやりがいもあって出番も多い配役につけてやるぜ?』

「作者だとか主人公だとか一体、何の話をしているんだ!」

『ふふふ・・・いずれ分かる・・・って言うのは聞き飽きたんだろう?』

「・・・!?何故、シリウスに言った事をお前が知っている!?」

『それは俺が神様だからだろう。』

「ふざけるな!!」

『ふざけてなどいないさ・・・その証拠に俺は再び降臨する・・・さぁ、くるがいい・・・

奇跡の体現者よ・・・』

声はそれ以降聞こえなくなった・・・

どうやら、神様とやらから挑戦状を受けた・・・

しかし、現在動ける紋章機は七番機とブレイブ・ハートだけだ・・・

それに、あいつが指名してきたのは俺だ・・・

「タクトさん・・・僕が・・」

レイさんとの激戦でタクトさんの体はボロボロだ・・・ならばここは僕が・・・

「いや、カズヤはここでリコの様子を見ていてくれ。」

俺はそう言い残して、七番機へ急いだ!

「タクトさん・・・!?」

・・・まったく・・・相変わらず、僕の意見は聞いてくれない人だな・・・

「タクトさん・・・どうか無事で・・・」

 

「・・・っ!?変です!白き月が再び動き出して、本星より遠ざかっていきます!」

「な、何だと!?」

「アルフェシオンのエネルギー反応は!」

「いえ・・・アルフェシオンは依然・・・沈黙したままです・・・」

「神王様!!」

クロミエが息をきらせて入ってきた。

だが、クロミエが何を言いに来たのかはわかっている・・・

「来るぞ・・・あいつが・・・」

「阿部殿?誰が来るというのだ・・・?」

その時、スピーカーごしにでは無いのに全体に響き渡る笑い声が聞こえてきた。

 

『あはは・・・あはあはあは?・・・あははははははははは!!』

 

それはあどけない若者の声だった・・・

 

 

神魔降臨〜

 

 

「な!?だ、誰だ!?」

『俺は・・・死神のメシアだよ・・・』

「し、死神のメシアだと・・・!?馬鹿なレイ・桜葉は・・」

『だから、俺が元祖の死神のメシアなんだってば・・・』

『なるほど・・・それで・・・何の用だ。』

『神王と青龍も一緒か・・・丁度良い・・・EDENに属した愚神共よ・・・我に歯向かった罪・・・万死に値するものと思え・・・』

「あ、ああ・・・」

クロミエの体がガタガタと震え出した・・・しかし、無理も無い・・・俺やアバジェスでさえ、さっきから凄まじい程の威圧を感じているのだからな・・・

『よぉ・・・シヴァ・・・お久さ〜♪』

「な、何だ・・・?」

『俺がお前のお父さんだぞ。随分と大きくなったな〜』

「な!?馬鹿を申すな!私の父は!」

『レイ・桜葉はお前を望んじゃいなかっただろう?望んでいたのらとうの昔にお前を迎えに行ってる筈だし、ましてやこんな風に襲い掛かるわけが無い。』

「黙れ!シヴァ様!奴の戯言に耳をかしてはなりません!!」

『いいから続きを言わせろよ〜シヴァよぉ、お前は俺が望んで産んだんだぞ?この意味が分かるだろう?』

「黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れーーーーーーっ!!」

『嫌だね、お前は俺という最高の細胞とシャトヤーンとかいうクローン人間のノーマル(標準)な細胞で形成されているんだ。少しは俺に感謝したらどうだ?』

「だまれええぇぇーーーーー!!!!」

シヴァはありったけの声で叫んだ。

そして、その目からは涙がこぼれていた。

『おやおや?あのクローン人間の事を標準と称したのが、不味かったのかな?』

「あ、あなたという方は・・・!!」

『口を慎め、四聖獣如きが・・・』

「それはテメェだ・・・このクソ野郎・・・」

ロキの目は今までとは比べものにならないほどの殺気を込めていた。

何故なら、この相手こそがフィノリアを地獄絵図に変えた殺人鬼だからである。

『おや〜?誰かと思えば神界の元・英雄さんじゃねぇかよ。』

「・・・・・・」

『あ、そうそう。リコは自殺しねぇようにロープで縛り付けときな、後は舌を噛み切らないように猿ぐつわをかませるか、歯を抜いちまった方がいいぜ?』

殺人鬼は平然と言い放った・・・

「テメェ・・・!」

「シリウスをけしかけたのはお前だな・・・?」

『おいおい、勘違いするなよ。俺はシリウスを創造したとはいえ、その後の運用方法は全て神皇に任せてある。』

「今、神皇に任せてある・・・と言ったな?」

アバジェスは聞き漏らさずに聞き返した。

『あ!あっちゃ〜口が滑ったなぁ〜・・・』

お前は誰だ?

『へ!神王如きに名乗る必要はねぇよ。それよりも早くそちらの騎士さんを出せよ。』

「・・・・・・タクトは今・・・」

「アバジェス!俺ならもう出撃できるぞ!」

ルクシオールのタクトからの声が大きく響き渡った。

「・・・タ、タクト!?」

シヴァは赤くなった目を擦った。

「シヴァ陛下!今、動けるのは俺だけです!お願いします!」

『シヴァ・・・タクトの言う通りだぜ?さっさとタクトが出てこないと俺が暴れまわるだけだぜぇ?それともEDENを第二のフィノリアにしてやろうか?』

殺人鬼からの現実的な指摘にシヴァはやりきれない思いを拳を握り締める事で耐えて・・・タクトに命令した。

「く・・・タクト・マイヤーズ・・・敵を殲滅せよ・・・!!」

「了解!七番機出撃します!!」

『そうこなくっちゃ♪』

「あ!アルフェシオン、消失!!」

「来るか・・・」

 

 

ルクシオールからシャイニング・スターが飛び立っていく・・・

「敵はどこにいる・・・」

その時だった・・・

タクトの周りの宙域は一瞬にして全て赤紫色の不吉な空間へと変わった!

「な!?」

 

「七番機が消えた!?タクト!タクト!?」

「落ち着け!譲ちゃん!!飛ばされただけだ!通信は生きてるから!」

「ロキ!アバジェス!?聞こえるか!?」

「ああ、聞こえている!」

「俺の周りが・・・!」

「そこは閉鎖空間だ!お前はあいつに呼び出されたんだ!!」

「え?」

(まさか、あいつ自らが隔離してくれるとはな・・・いや・・・まさかこれが乖離か!?)

 

『ふ、ふっふっふっ・・・!!!』

 

イメージ曲 ブレス・オブ・ファイア 后,△垢鮓失う (ラスボス曲です。)

 

「な、なんだ!?」

俺の目の前には白き月が・・・そして、その白き月が何と・・・何と・・・!

真っ赤に燃え始めて・・・それはやがて溶岩を纏った星になった!

 

『小僧・・・よくぞ来た・・・』

 

「・・・っ!?」

な、なんて威圧感だ・・・

息が詰まる・・・!比喩ではなく本当に呼吸が難しいのだ!

そして、その殺気も痛いぐらいに伝わってくる!!

 

「な、なな!?」

シヴァの目は大きく見開かれたままだ。

「来るぞ・・・悪魔が・・・」

 

『さぁ・・・祝うがよい・・・俺の降臨を・・・!』

 

「!?よ、溶岩が膨らんでいく・・・!?」

溶岩の星と化した白き月の一部がどんどん膨らんでいく・・・!?

 

そして、溶岩は遂に弾けた・・・

 

『くっくっくっ!あっはっはっは!!』

 

溶岩が弾けた所に溶岩のあり地獄ができていた。

それは竜巻のように渦巻きを描いている・・・

 

ドシンッ!!

 

突如、巨大な黒い腕が現われてあり地獄の表面に手を付いた。

「・・・っ!?」

な、何かがあり地獄の中心から這い出してくる!!

ドシィン!!

そして、もう一本の腕が現われて同じ様に手をついた・・・

 

『ヒャーハッハッハッハッハアァーーーーッ!!』

 

オオオオオ・・・!!

 

そして、アリ地獄の底から聞こえてくるおぞましい重低音の咆哮・・・

あり地獄の周辺には紫電が走り始めた・・・

分かる!アリ地獄の底から這い出てくる奴が桁違いな化け物だって事は・・・!!

 

ゴゴゴゴ・・・!!!

この宙域が揺れ始めている!!

 

そして、アリ地獄の底から巨大化したアルフェシオンの顔が出てきた・・・

「ア、アルフェシオン!?デ、デカイ!!」

 

オオオオオオオオオオーーーーーーーン!!!!

 

咆哮を上げたアルフェシオンが手を踏ん張って溶岩から這い出してくる・・・!!

 

「あーはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!」

 

耳障りな高笑いがエコーをかけて、タクトやシヴァ達に響いてきた。

 

アルフェシオンの肩口やボディの表面をべっこう飴のような溶岩が滴り落ちている・・・どうやら溶岩などはこの化け物にはどうという事は無いらしい・・・

 

そして、アルフェシオンは遂にその上半身だけをせり出した!

 

オオオオオオオオオオオオオーーーーーーーー!!!!!

 

「何て大きさなんだ!!?」

シヴァは既にすくみあがっていた・・・!

「遂に現われたな・・・悪魔め・・・!」

 

「な、何てデカさだ・・・!!!!」

俺の前に姿を現したアルフェシオンの大きさは七番機を軽く握り潰せる程の大きさだった・・・遠方でもこれだけはっきりと見えるのだ・・・星との大きさの比率はおそらく白き月を8とすればアルフェシオンが1だろう・・・

メベトのアークゼックイが可愛く見える程の巨大さだ・・・!!

七番機のモニターに警告表示が出た。

 

KARMA

 

カルマ

 

それが、アイツの名前か・・・?

 

素晴らしい!人の体ごしでなく感じられるこの感触が・・・・!!

さぁ・・・EDENの民よ・・・復讐劇の始まりだ。

まずはデザイアをこの手で八つ裂きにしてやる・・・

その次はお前達の番だ・・・

足の爪から一本ずつ砕いていって下から頭へ向けて順番ずつに破壊してやる・・・

骨の隅々からその魂に至るまで・・・!!!

殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。

殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。

殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。

殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。殺してやる。愛してやる。

殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪

殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪

殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪

殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪殺してやる!愛してやる♪

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し

愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し

愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し

愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し愛し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し殺し

 

「さぁ!殺し愛といこうぜえぇーーーー!!」 

 

オオオオオオオオオオオーーーーーー!!!!

 

巨大化したアルフェシオンの背中に虹色の十二枚の翼が展開された。

 

十二枚の光の翼にはそれぞれに何やら文字らしきものが羅列されている。

 

「しゅ、終末の翼じゃねぇか!?」

「ああ・・・間違いない・・・神皇のようなまがい物では無い・・・あれは正真正銘のオリジナルのみが持ってい本物の翼だ・・・」

 

『タクトちゃ〜ん?この翼に描かれている文字が何だか分かるかな〜?』

「な、何を・・・」

『これはね〜・・・運命の三女神の事と俺との因果関係が書かれているのよ〜ホホホ♪ようするに証明のようなもんなんだよ。俺がオリジナルであるという・・・』

「う、運命の三女神・・・!?」

『運命の三女神こそが全ての起源の正体なんだよ〜。』

「全ての起源・・・」

『全ての起源、因果律は過去と現代と未来より生成された・・・

わかる?つまりは・・・俺を産み出したのは

過去のウィルド現代のデザイア未来のフェイトって事さ。』

 

「おい、アバジェス!どうした!?」

「やはり・・・あいつの正体は・・・」

アバジェスの頬を冷や汗が流れた。

 

『この全ての元となった混沌は我によって乖離されて神界となった・・・それが創世の始まりだ・・・そして、失敗した舞台は我がビッグ・バーンにより、焼き尽くされ、ブラックホールに飲み込まれていき、完全な無と化してきた・・・ところが、神皇のクソ馬鹿がたった一人の男を救出した・・・それが古牙 亮・・・お前だ・・・』

「・・・・・・」

ロキは何故か、黙り込んだ・・・

何故なら、ロキは神皇の正体を知っているからだ・・・

『健太は俺からのサービスだよ。気に入ってもらえたかい?』

「ふざけんな・・・!」

『あらあら・・・それは、ざ〜んねん・・・』

「お前が・・・お前が・・・全部仕組んだ事だったのか・・・!?」

『あり?我が愛娘よ、今頃、気付いたの?それなりにレイ神皇の馬鹿にはタネあかしをするように命じていたんだけどなぁ〜・・・』

「お前が、ヴァル・ファスクなどをけしかけてきたというのか・・・?」

娘の問いかけに猫撫で声で返す・・・

『そうだよ。パパはギャラクシーエンジェルという作品を作っている・・・色々と演出を変えてなぁ・・・気に入らなければ最初からやり直せば良いし〜♪

「それが、運命の輪の正体か・・・」

『そうだよ〜俺が定めた演出は運命そのもの・・・お前達、登場人物は俺には逆らえない・・・そして、それを実行しうるユニットがフェイトって事さ。』

「ふざけるな!運命なんてものはいくらでも変えられる!!」

「んで・・・お前は2秒後に右手で自分の頬を殴るっと。」

バキィ!!

何と、殺人鬼の言った通り、タクトは無意識に自分の頬を右手で殴った。

『あはは!嘘嘘、コレはお前に命令しただけだからさ♪』

「く・・・っ!」

まったく抗えなかった・・・

『でもなぁ・・・ユニットだったフェイトの奴がストライキを起こしやがってな・・・そこで、考えた訳よ。代わりの演出法をさ・・・分かる?それが三つの体現者さ。』

「体現者・・・」

奇跡完全混沌・・・勝者を主人公にしようと思ったんだ。運命に左右されなくなった世界では三つの中でどれが一番強いのかなって。』

「ならば、何故、レイを勝者にしなかったんだよ。」

『あはは♪今回は予行練習さ!リハーサル♪分かる♪』

「リハーサルだと・・・?」

『あったり前じゃん♪混沌も完全も今のお前じゃ逆立ちしたって歯が立たないぜ?言っておくが、お前も含めてレイ混沌主人公の候補者だ。人間如きが太刀打ちできる相手じゃないぜ。』

「何だと・・・」

『そう熱くなるなよ。だからこそ、こうやって再テストしてやるんじゃねぇかよ。』

「再テストだと・・・」

『おうともさ・・・俺の攻撃に耐え切れれば合格にしてやろう・・・』

「ふざけるな!」

『ふざけてなんていないさ、耐え切れなきゃゲームオーバーだぜ。』

アルフェシオンの顎が大きく開いて、そこに粒子が集まっていく・・・!

『この一撃は挨拶代わりだ・・・受け取れえぇーーーーーーーーっ!!!!』

アルフェシオンの口から一筋の紫色のエネルギー砲が発射された!

「く・・・っ!」

俺は七番機を最大全速でその場所から離れる!

殺人鬼との距離は約11万弱・・・にも関わらずエネルギー砲は大きく見える・・・!!

何て大きさだ・・・

やがて、エネルギー砲が七番機の横を通過したのだが・・・

「うわああああぁぁぁーーーーーーーー!!!」

エネルギー砲の衝撃波が七番機を大きく揺らした!

何て・・・威力・・・な・・ん・・・だ・・・

 

『あはは・・・♪どうだ?イニフィニ最大出力のデス・ブラスター・キャノンは〜・・・それにしてもいまいち力が出ないな・・・まぁ、仕方ねぇか・・・』

 

「くそ・・・こんな化け物、どうしろって言うんだ・・・」

俺が諦めかけていたその時、何処からともなくあいつの声が聞こえてきた。

・・・ったく、馬鹿か?お前は・・・お前の七番機に出来る事はそのエクスカリバーで斬りかかる事だけだろうが・・・

俺にどうしろって言うんだ・・・?

突撃しかねぇだろうが・・・ば〜か・・・

馬鹿馬鹿うるせぇな・・・突撃って死ねって事かよ?

馬鹿・・・いいか、神風特攻ってものは諦めてするものでは無い・・・

敵は最強・・・そして、こちらに敵を倒せる策は無い・・・

ああ・・・悔しいが・・・いい手段が思いつかない・・・

 

相手は創造主だ・・・

 

その通りだ・・・ならば、お前はここで諦めるのか?

馬鹿女を守る事はできないのか?

ふざけんな・・・

・・・大事な者を守る事に命を懸けないってのは卑怯だろう?

当たり前だ・・・いちいちうるさいな〜・・・

それに・・・お前は騎士だろう・・・

その通りさ・・・命に代えても守って見せるさ・・・

俺は今から創造主に向けて突撃をかける・・・

このエクスカリバーで一撃だけでも当ててみせる・・・

絶対に諦めない!

特攻とは何としても相手を倒すと誓って行うものだ・・・

誰だって好き好んで特攻する訳ではない・・・

守りたい者がいるからこそ特攻ができるのだ。

強制的な命令だけで特攻する馬鹿など現実にはいない・・・

皆、悩みに悩んで決断をするのだ・・・

それは愚かな事か?

・・・・・・

その恩恵で守られた者は果たして、その者を愚かと言うだろうか?

俺に言わせれば、特攻を決断した者達の心情も察せずに口だけを使って非難をしている者の方が愚か者だ・・・命を懸ける事すら出来ない者こそが・・・

それに、守るのは個人だけではない・・・多くの他人をも守るのだ・・・

お前に問おう、お前は個人の為だけでなく、大衆の為にも命をはれるか?

ああ!!

この気持ちに偽りは無い!

かつてはお前に非難されたが、俺は絶対に皆を守り抜いてみせる!

その覚悟があれば良い・・・

お前を騎士と認めてやるよ・・・

お前・・・

あいつが嬉しそうに笑っているように感じた・・・

お前は死ぬかもしれん・・・

しかし、その死には意味がある・・・

戦い抜いて万が一死んでもその死には価値がある・・・

戦って守り抜いてのであれば・・・

それが本当の男だ・・・

死ぬ確率は限りなく10割に近い・・・

敵はその気になればいつでも俺を消滅させられる力を持っているのだから・・・

でも、何もしないで死ぬよりはマシだ・・・

それに俺は死ぬつもりは無い・・・

そうだ・・・死んでは意味が無い・・・何としてでも勝ち抜かなければならない。

死を覚悟して、守り抜く。

それが出来た者こそが、真(まこと)の騎士だ・・・

お前は男から騎士へとならなければならん・・・

馬鹿女を守り抜いてみせろ!

 

タクト・マイヤーズ!

 

『来いよおおおおおぉぉぉーーーーーーーー!!!!!』

 

溶岩のアリ地獄に佇んでいる悪魔が咆哮をあげて俺を挑発する・・・

アルフェシオンの周囲には溶岩で形成された龍の首がいくつも生えて、アルフェシオンを警護するように周回している・・・中には俺に向かって威嚇している者もいる。

アルフェシオンの周りには紫電が走っている・・・

遠方から見るだけでも縮みあがる程の迫力だ・・・命知らずの猛者であってもあの悪魔に挑もうとする者はそうはいないだろう・・・

これに挑むのはまさに鋼の意思をもった勇者だけだろう・・・

『お前を八つ裂きにした後で、デザイアも同じ末路を辿らせてやる!辱め!限りない苦痛を味あわせて殺してやる!!テメェアイツも楽には死なせねぇぞおぉっ!!』

俺は、奴に突撃をかける事にした・・・

ミルフィー・・・絶対に守ってみせるからな!今度こそ・・・!!

必ず・・・!!

七番機のインフィニの出力がぐんぐん上がっていく・・・

「七番機・・・突っ込むぞおおぉぉーーーー!!!」

最後に生き残った天使が最強の悪魔に向かって飛び込んでいった。

奴との距離は90000km・・・

 

「馬鹿な!突撃するつもりか!」

シヴァがタクトを呼び止めようとした瞬間・・・

「馬鹿はテメェだ!!それしか手段がねぇんだよ!!

ロキがそれを制した。

「そんな・・・タクト・・・」

「シヴァ様、遠距離では敵の主砲を喰らうだけです。それに七番機には接近戦しかありません・・・どうかご理解を・・・!」

「タクト・・・」

シヴァは祈るように手を組んだ・・・

(タクト・・・死なないで・・・!!)

 

『ふはは!!主人公さんはそうでなくてはなあぁーーーーっ!!』

溶岩の触手達が俺に向かって襲い掛かってきた!

 

アルフェシオンがどんどん大きく見えてくる!

悪魔との距離が近づいているんだ!

 

「・・・っ!!」

溶岩の龍が顎(あぎと)を開いて俺に向かって牙を向いてくる!!

俺はそれらを避わしていって、ひたすら正面にいる悪魔を目指す!

 

「いっけえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!」

 

龍の首から新しく龍の首が生えて、主に近づこうとする俺を噛み砕こうと襲い掛かってきた!

「く・・・!!」

俺は無視して突っ込んだ!

一撃だ!一撃を加える!!

たったの一撃で良いんだ!!

そして、それを繰り返していくんだ!!

それしか、俺には手が無い!!

『ほう・・・よくやりおる・・・』

 

そして、俺はアルフェシオンの胸部へと辿り着いて、そのままエクスカリバーを突き刺し・・・なっ!?

何と!エクスカリバーがアルフェシオンをすり抜けたのだ!

「ホログラムか!?」

『ば〜か・・・俺は創造主だぜ?自分の体の概念を有と無にい切り替えるぐらいどうって事はないさ・・・』

つ、つまり・・・こいつは無そのものだという事なのか・・・?

 

「チッ・・・まさかあそこまでやるとはな・・・」

「どういう事だよ・・・?」

「自分が全て無となってしまうと相手にも干渉できない・・・しかし、干渉したい時だけその部分を有に変えれば干渉は可能となる・・・

「そ、そんな非常識な事が・・・」

「シヴァ様・・・相手は神をも創造した者です・・・我々の常識などは一切通用しないでしょう・・・とは言え、混沌の神皇といえど、ここまではできません。この有と無の切り替えを実行できるのは、レイを除けば後は絶対者しか存在しません・・・」

その時、ロキはある事に気付いてタクトに呼びかけた。

 

熱い・・・七番機の強靭な装甲をもってしても、この溶岩が生み出している熱気には耐えられそうに無い・・・でも、ここで犬死にするつもりは無い・・・

「タクト!よく聞け!」

「ロキ・・・!?」

「お前に触れる為には敵だって実体を持たない限り不可能だ!無が有に干渉するには無も有になるしかないんだ!!

「・・・っ!!」

そうか!それが唯一の突破口になるか!?

 

(チ、余計な事を・・・)

 

次の瞬間、七番機との通信が途絶えた。

 

「クソッ!!」

ロキはマイクから苛立だしげに手を離した。

「タ、タクト・・・まさか!?」

「タクトは死んでいません・・・敵が七番機と我々の因果を断ち切っただけです。」

「因果を断ち切ったとは・・・」

乖離です・・・」

「か、乖離・・・?」

アバジェスはそれだけ言って黙ってしまった・・・

(乖離・・・天と地の始まりだ・・・)

 

俺は灼熱地獄の中でアルフェシオンと戦っていた・・・いや、一方的に俺が攻撃をされて俺がそれを回避しているだけに過ぎないのだが・・・

『ヒャアアアァァァァァーーーーーー!!!』

アルフェシオンの巨大な右手が俺を握り潰そうと迫ってくる。

「チィッ!!」

俺はその右手にエクスカリバーで受け止めようとしたが・・・

「うわああーーーー!?」

手の威力が半端では無く弾き飛ばされてしまった!

『あ〜あ〜っとおぉーーーーっ!!』

今度は左手が迫ってきて慌てて回避する・・・しかし・・・

『本当に良い反応をしてるな〜♪』

溶岩から生えてきた龍達が襲いかかってきた。

離れれば間違いなくやられる・・・しかし・・・このままここで回避を続けても・・・

「・・・っ!?」

その時だった。溶岩の触手が七番機の左腕に絡みついたのだ!

し、しまったっ・・・!?

ジューー・・・

七番機の左腕に血管のようなものが浮かび出てきた!

「侵食されているのか!?」

俺は即座に左腕をエクスカリバーで切断し、アルフェシオンから距離をとった・・・

『あはっ♪待ってたよ〜ん♪』

無邪気な子供のような声・・・

そして・・・アルフェシオンの口に集束するエネルギーの粒子・・・

まずい事に、俺はその口の真正面にいた・・・!!

しまった!ここにいたら・・・!!

俺は最大全速でアルフェシオンの口から垂直に逃げた。

そして、あの巨大なエネルギー砲が再び発射されて俺は寸でのところで回避に成功したが、再び七番機が大きく揺さぶられた。

「ぐううううぅぅぅぅぅーーーーーーーーー!!!」

 

やがて、エネルギー砲の放射が終わった時、殺人鬼が笑い出した。

『ふははは!素晴らしい!面白いぞぉ!貴様あぁーーー!!』

「な、何を・・・!」

『褒美として、お前が見たいモノはあるか!?』

「・・・・・・?」

『ハイパーキャノン、アンカークロー、フライヤーダンス、ストライクバースト、アルテミス、ハイパー・ブラスター、ジェノサイドボンバー、ニードルフレシット、ヘキサクロス・ブレイク、エクストリームランサー・・・』

一体、何のつもりだ・・・?

シャイニング・サン反物質弾ヘルバイスオメガ・ブレイクに・・・お前がまだ見て無いTHE END OR OVERKILLリベンジ・・・そしてEND OF CAOSカルマオメガサンや・・・ラグナロ・・・』

「いい加減にしろ!!さっきから何の事を言っているんだ!?」

『何って褒美だよ。お前は前のタクトより優秀だからなぁ・・・何せ、前のタクトは口だけが達者でここまで来る事すら叶わなかったからな〜・・・』

「前の俺だと・・・」

『そうだよ〜No.726742のタクト君・・・』

「・・・・・・?」

『おおっとぉ!あまりネタバレを言うもんじゃねぇや・・・』

こいつは一体・・・何がしたいんだ・・・?

『せっかくだから、俺のオリジナルで行くな?』

「オリジナル?・・・うわっ!?」

アルフェシオンの翼がかつて無い程に神々しく輝いて・・・

『行ってらっしゃ〜い♪』

 

最終新星

オメガ・ノヴァ

 

俺の周りが一瞬で真っ暗になった!

「な、何だ!?ここは・・・!?」

目の前には何かがぼやけて見える・・・何だ・・・あれは?

見えている何かはどんどん大きくなって・・・!?

あれは星じゃないか!?

星が俺目掛けて迫ってくるというのか!?

じょ、冗談じゃない!

俺は慌てて脱出経路を探るが、俺を目掛けて飛んでくる星は一つではなかった・・・

大きさの違ういくつもの恒星がタクト目掛けて飛んで・・・

恒星のコアは既に核融合を引き起こして空洞となっていた・・・そしてコアから反動したエネルギーは外部へと衝撃を起こして、恒星は重力崩壊を引き起こした。

そして、それは連鎖反応を起こし、桁違いの大爆発を引き起こした!

 

極超新星

ハイパー・ノヴァ

 

「うわああぁぁーーーーーーー!!!!!」

 

その爆発はまるで新しい星を生み出すかのように光り輝いて広がっていき・・・

七番機を巻き込んで全てを焼き尽くす・・・

それは別名 ビッグ・バーンとも呼ばれる。

 

やがて、桁外れな爆発によって重力が爆発的に増加して、スターバースト現象を引き起こし、新たなる星々を創り出し・・・

それはやがて大質量のブラック・ホールと化して

七番機を呑み込んだ。

 

「・・・あああーーーあああああーーーー!!!」

 

地獄のような直接攻撃・・・

残ったのは生命の存在しない最後の新星のみ・・・

まさに創造主のみが扱える超技である・・・

 

終幕天使

 

あれ・・・?私はここで何をしているんだろう・・・

目を開けると私は自室のベットに寝ッ転がっていた。

え〜と・・・確か、私はタクトさんを救出しようとして・・・

いつまで、寝ているんだよ。テメェは・・・

あ、その声は・・・お兄ちゃん?

私が、横に視線を移すとお兄ちゃんがいた。

・・・・・・

お兄ちゃん!お帰り〜♪

馬鹿女が抱きついてこようとしたので思いきっし頭をどついた。

ゴン!!

いった〜い!

いつまで、寝ぼけているつもりだ。馬鹿・・・

うぅ・・・酷いよ〜

タクトが危ない・・・力を貸せ・・・

え、タクトさんが・・・

 

『さぁ・・・タクトは無事に帰ってくるっかな〜♪』

殺人鬼こと創造主はタクトの生死をまだかまだかと待ち望んでいた・・・

 

そして、突如、空間のスリットから満身創痍の七番機が帰ってきた・・・

『うはッ♪うはっ♪帰ってきた♪帰ってきたよ!!』

創造主はもの凄く興奮していた。

『気に入った!気に入ったよ!!お前!!』

「う・・・うぅ・・・」

さっきの光の目が開けられない・・・

さっきの爆音で耳もまったく聞こえない・・・

「あ・・・うぁ・・・」

『お〜い!聞こえるか〜?って耳からじゃ聞こえないか・・・』

創造主にほんのイタズラ心が生まれた。

『ふふ・・・もし、聞こえていたらとっても役に立つ情報だぞ〜♪

いいか?これから、お前の本当の戦いが始まる。三つの体現者との戦いがなぁ・・・

最初は混沌の体現者・・・その次が完全の体現者・・・

そして、最後がこの俺だ。

だから、お前はそれまで勝ち抜いて来いよ〜♪』

 

一方、ルクシオールのブリッジでは・・・

「レスター副指令、大変です!」

「どうした!?」

「一番機ラッキースターが消失!例によってドライブ・アウトした模様です!」

「な、何だと!?」

 

「ロキ・・・ラッキースターが消失したようだ。」

「ああ、たった今、こちらでもミルフィーが消えたとの報告がきた。」

 

( イメージ曲 ブレス・オブ・ファイア 后”印 )

 

「ぐ・・・ぐぐ・・・!」

苦しみもがくタクトを見ながら創造主は考えていた。

『う〜ん♪俺はお前のそういう苦しみもがく姿が何よりも見たかったんだよ〜♪』

創造主は自分の中で議論している・・・

『う〜ん・・・・・・よし、気が変わった!お前はここで殺す事にするわ。』

創造主はあっさりと予定を変更した。

アルフェシオンの12枚の翼が漆黒の輝きを放つ・・・

『ふふふ・・・せっかくだから、アルフェシオンの必殺技で葬ってやるからな〜♪』

創造主は遊びを楽しんでいる子供のようにタクトに笑いかけながら告げた。

 

『タクト、シャイニング・サンを使え!』

アイツの声が聞こえてくる・・・

『死にたくなければ、シャイニング・サンを撃て!』

一体、どういう事だ・・・?

『敵はオメガ・ブレイクを使ってくる・・・シャイニング・サンで中和するよりは他に手段は無いぞ!』

オメガ・ブレイク・・・・・・何だって!?

『ゴタゴタ言ってないでさっさと撃て!ここで諦めるつもりか、テメェは!?』

冗談じゃない!!

 

ボロボロになった七番機の背中に六枚の白い羽が生えた。

『ほう!まだやれるのか!?いいねぇ!!よしよし!待ってってやるから最大出力で来いよ!力比べといこうじゃねぇか!!』

体は痺れてどこも動かない・・・でも、ここでやられる訳にはいかない・・・!

俺は騎士なんだ・・・

ミルフィーを守るって誓ったんだ・・・

皆も守るって誓ったんだ・・・

何に誓ったかって?

自分自身にさ!!

「く・・・!」

『あっはっはっはっ!いいぞ!いいぞ!!』

創造主はすでにオメガ・ブレイクの発動準備を完了していたのにも関わらず、敢えてタクトを待っていた。

『せっかく、シャイニング・サンの使い手が現われたのだ!これにオメガ・ブレイクで応えずにして、何で応えるのだ!?俺はこういうゲームを望んでいたのだ!!』

このイカれた創造主には己の命より、己の快楽の方が大事なのだ・・・

強いてあげるなら、これが創造主の弱点とも言うべきか・・・

『あ〜!わくわくしてドキドキするな〜♪シャイニング・サンオメガ・ブレイクのぶつかり合いなんて初めてだもんな〜♪』

そう、創造主が余興に踏み切ったのはシャイニング・サンとオメガ・ブレイクの中和現象が理論上での話しにしか過ぎないからだ。

 

全身が燃え滾るように熱い・・・

肉体はボロボロでも・・・俺の魂は朽ち果ててはいない・・・!

いける・・・!絶対にいける!!

最後の最後まで諦めてたまるか!!

 

七番機を極光を包み出すのと同時にアルフェシオンも漆黒のオーラを増大させた!

 

シャイニング・サンは術者を中心に広がっていく進化の光・・・

それに対して

オメガ・ブレイクは標的を外から呑み込んでいく退化の闇・・・

 

遂に進化退化が衝突する時がやってきた!!

 

進化は未知・・・それは奇跡の体現者が望む道・・・

 

退化は概知・・・それは完全の体現者が望む道・・・

 

そして、退化は絶対なるもの・・・

完全は絶対への第一歩・・・

 

白は不確か・・・

漆黒は確か・・・

 

白の色は変化に富んでいる・・・

しかし、黒の色は変化に乏しい・・・

 

二機は遂に互いの切り札を発動させた。

 

「シャアァァニング・・・サアアーーーン!!!!」

 

『オメガッ!!ブレイクッ!!!!』

 

 

進化の光を拡散させる七番機を退化の闇が浸食していく!

「ぐううううーーーーーー!!!!」

『ふははは!凄い!凄い!!スゴーーーーイィィィィーーーー!!!』

「ぐあああーーあああーーー!!!!」

 

体が圧迫されていく!

分かる!ここで気を抜けば俺の負けだって事が・・・!!

『凄いぞ!この創造主と張り合うとはなあぁ!!』

「うおおおおおーーーーーー!!!!」

進化の光を退化の闇が呑み込もうとしている・・・

 

「・・・・・・」

クロノ・スペースを疾走するラッキースター

そして、コックピットにいるのは寝着姿のミルフィーユ・桜葉だ。

(お願い間に合って・・・!!)

 

『ふはは!!しかし、馬鹿だよなぁあ!?ああーーー!!?』

創造主はタクトを愚か者と侮蔑した。

『俺の魔力は無限に決まっているじゃねぇかあぁーーー!!あっはっはっはっ!!』

「諦めてたまるかあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーー!!!!!!」

『諦めろってんだよおぉぉ!!ヴアァ〜カアァーーイイィ・・・ヤアアアーーー!!』

歓喜の奇声を発する創造主・・・

「ぐ、ぐぐぐぐ・・・!!!」

タクトは最後の死力を振り絞って絶対者に対抗している。

『あはは・・・あーはっはっはっはっはーーーーっ!!ふひひひ!!ヒャーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハアアアアアアアァァァァァァーーーーーー!!!!』

そして、そんなタクトを見てひたすら歓喜の笑い声を出し続けるキチガイ・・・

 

「うおおおおお・・・」

 

そして、タクトは言葉でそのキチガイの馬鹿笑いに対抗する!!

己自身の存在が呑まれないように・・・!!!

 

「・・・オオーーー!!七番機ィィィーーーッ!!

ド根性をみせろおおおおおおーーーー!!!」

 

『ふふふ・・・ど根性とやらで魔力が補充されるとでも思っているのか?』

退化の闇が一層強く、進化の光を蝕んでいく!

「ぐあああああーーーーー!!!!」

タクトが抵抗が限界に近づいたまさにその時・・・

一機の紋章機がこの空間にドライブ・アウトしてきた。

無論、いまこの空間は退化の闇(オメガ・ブレイク)が覆い尽くしている為に入った者は只では済まない筈なのだが、桜色の紋章機はすんなりと侵入してきた。

 

『・・・!?デザイアッ!!!?』

デザイア・・・ミルフィーユ・桜葉の正体・・・現代を司る運命の三女神の内の一人・・・

この創造主が最も憎悪する存在で、この創造主が創造主になった起因をつくった存在・・・そして、彼女は今、己の愛機 ラッキースターに搭乗していた。

「タクトさん!!」

ミルフィーユの呼びかけにタクトは気付かない・・・

何故なら、タクトの耳は既に死んでいたからだ・・・

(今は何を言っても無駄だ!アイツを撃つ事に専念しろ!)

ミルフィーユの頭に兄のゲキが飛んできた。

「で、でも!」

(いいから、ハイパーキャノンを準備しろ!!)

『貴様ぁっ!!ノコノコと出てきやがってええぇぇーーーー!!!待ってろ!!今すぐ、八つ裂きにしてやるあぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!!』

創造主が底の無い憎悪を吐き出した!!

「・・・っ!?」

その声に驚いたミルフィーユはハイパーキャノンの充填を開始した。

このハイパーキャノンは従来のものとは違う・・・インフィニ搭載機へと進化したラッキースターのハイパーキャノンはアルフェシオンの装甲でさえも貫通するであろう。

しかも、オメガ・ブレイクを発動中の創造主は身動きが取れないでいた・・・

『デエェェザイアアアアアアァァァーーーーーーーー!!!!!』

手が出せない怨敵に声で憎悪の叫びをあげる復讐鬼・・・

 

漆黒は確か、されど有限。

 

(座標は俺が合わせる・・・お前はトリガーを引け!)

「う、うん!」

 

『チッキィショオォォォーーーー!!テメェーーーーーー!!!』

明らかに先程とは違った奥底の感情を引っ張り出した復讐鬼の声は凄まじい轟音だった・・・怨敵に恨みを果たせない悔しさ・・・それが復讐鬼から冷静さを失わせているのだ・・・

アルフェシオンの頭上にはラッキースターがいた。

そして、創造主は己の頭上に見た。

 

終幕天使を・・・

 

タクトさん!

・・・っ!?ミルフィー!?ミルフィーなのか!?

 

『デザイアアァ!!このままでは済まさんぞオオオォォォーーーーー!!!!』

 

ラッキースターの砲身に桜色の粒子が集束していく。

 

お兄ちゃんが標準を合わせてくれてるんだ・・・

 

レイが標準を合わせて、ミルフィーユがテンションをあげてインフィニをフルに稼動させる・・・

狙うのはアルフェシオンのインフィニだ・・・

アレさえ撃ち抜けば奴とてこれ以上憑依できまい・・・

 

『こんな偶然!俺は認めんぞおおおぉぉぉーーーーーーーー!!!!!』

 

ラッキースターのビームレベルゲージがMAXになる・・・

しかし、ハイパーキャノンはすでにビームではない・・・

エネルギーの大元と言える混沌のエネルギーを放射するのだ・・・

かつてのエクストリームのように・・・

 

(やれぇーーー!!ミルフィィィーーー!!!)

 

「いっけええぇぇーーーーーーーー!!!!」

 

ラッキースターはアルフェシオン目掛けてハイパーキャノンを発射した。

 

ハイパーキャノンはアルフェシオンの腹部にあったインフィニを貫通して、暴走を起こしたインフィニがアルフェシオンを内面から粉々に破壊していく・・・

 

『クッソオオオオオオオーーーーーーーーーーー!!!!!』

 

やがて、辺りが一面真っ白に包まれた・・・

 

そこで私の意識はおちた・・・

そこで俺の意識はおちた・・・

 

真白は不確か、されど無限。

 

くそォッ!!デザイアめ!勝手に幕を降ろしやがって・・・!!

まぁいい・・・

本当の幕はこれより開くのだ・・・

デザイア・・・俺の用意した復讐鬼をその手で殺すがいい!!

その復讐鬼が己の何であるかも知らずに殺すがいい・・・!!

そして、殺す以外の救済の手段は無い!!

お前の大事な者を全て奪ってやる!!

覚悟しておけ・・・!!

お前の愛する者達を全員、消してやるっ!!

 

 

戦いの始まりは絶望から

 

真っ暗で・・・何も聞こえない・・・

ここはどこだ・・・

起きろ・・・

誰だ?

我が名は神皇 タイラント・・・混沌の主にして神々を支配する者なり・・・

なら、お前は神様なのか?

さよう・・・

なら、話は早い!!俺にタクトを殺させろっ!!

ふふ・・・そんなにタクトが憎いのか?

当たり前だっ!!

憎いのはタクトだけではあるまい・・・

彼女を利用して甘い蜜をすすり続けた連中・・・

そうだ・・・あいつ等も・・・ミルフィーを・・・!!

そうだ・・・奴等は偽りの正義をかさにきた屑だ・・・

そんな屑の命など気にする必要は無い・・・

真の正義は我等にある・・・

そうだ・・・正義は俺にこそあるんだ・・・

だからこそ、お前を制裁者に認めてやろう・・・

神皇直下の制裁者になぁ・・・

俺をここから出してくれるのか?

それは、すぐには難しい・・・何せお前の体はあちらこちらが千切れている・・・耳も千切れてしまっているから我はお前の頭に直に話しかけているのだ。

な!?何で、そんな事になったんだよっ!?

覚えてないのか?お前を撃墜した相手の事を・・・

・・・俺が最後に見たのは・・・クロス・キャリバーだった・・・

ならば、お前を殺したのはフェイトだという事だな・・・

フェイト・・・?

アプリコット・桜葉の本当の名前だ。

あの野郎・・・!

お前は、何を犠牲にしても復讐を果たしたいか?

 

サクリファイス・・・

 

この血肉、この魂を犠牲にしてもいい!・・・俺に・・・俺に力をくれぇっ!!

奴等へのリベンジが出来るほどの力を!!!!

 

真っ暗で・・・何も聞こえない・・・

ここはどこだ・・・

おきて下さい・・・

誰だ?

あたしですよ・・・

もしかして・・・ミルフィーかい?

ハイ♪えへへ・・・

ん・・・?

何だろう・・・口にどこかで、感じた覚えのある、くすぐったくて柔らかくて、暖かい・・・そして、ほのかに甘い・・・感触・・・って・・・これってキスじゃないか・・・!

「ミルフィー・・・」

相変わらず、目は開けられなかったが、彼女の息づかいで彼女が俺の真正面にいる事がわかった・・・

そして、そのまま抱きついた。

「わわ!タ、タクトさん!?」

「ミルフィー!ようやく会えた!!」

「ちょ、ちょっと待って下さい!」

ミルフィーが何かを言いたげだったので、手を離した。

「言いたい事って何だい?」

「その、私が眠っていた時の事をお父さんから大体の事を聞いたんですけど、お兄ちゃんがタクトさんを誘拐して今回の騒動を引き起こしたって本当なんですか・・・?」

・・・これだけの規模の騒動になったんだ・・・誤魔化しは効かないだろう・・・

「ああ・・・そして、俺と幾度と無く戦ったよ・・・」

「タ、タクトさん・・・何て言ったらいいのか・・・私・・・」

ミルフィーの声から彼女が泣きそうになっているのが分かった・・・

「でも、最後はあいつが助けてくれた・・・」

「え?」

あいつは口と性格は死ぬほど悪いけど、今回はアイツに助けられたよ・・・」

「タクトさん・・・」

「でも、本当に最後の最後まで気にくわない奴だったけどね・・・」

「は、はは・・・すいません・・・」

「君が謝る事じゃ無いさ・・・」

 

一方、ロキ達は戦争の後始末に追われていた。

そして、皇居のテラスで今後の打ち合わせをしている。

「使える紋章機はGA−001、GA−006そしえて、RA−000だけだな・・・」

「ったく・・・派手にやってくれたもんだな・・・」

「まぁ、これで白き月へ逃げる口実ができた・・・そして、紋章機の改造も正当化できる・・・」

「ヴァインとルシャーティも白き月に帰還したとの報告が来たぜ。」

「好都合だ・・・俺達も雅人を連れて白き月へと上がるぞ。」

「コラ、譲ちゃんやエオニアの小僧は仲間外れかよ?」

「無論だ・・・おそらくは皇国の幹部のほとんどがブラウドの手の者にすり代わっているだろうしな・・・皇居にいれば殺してくださいと言わんばかりの事だ。」

「・・・・・・あいつの考えそうな事だぜ・・・!」

ロキははき捨てるように言った。

「何せ、皇国の機密情報が奴等に駄々漏れだったからな・・・間違いない・・・」

「アバジェス・・・リコの具合も気になる・・・上がるぞ・・・」

「ああ・・・」

 

「レイが生きている?」

「はい・・・何となくですけど、お兄ちゃんは生きているように思えてならないんです。」

ミルフィーはレイの半身でもあるからそんな何の根拠も無い言葉さえも真実味を持っているように聞こえる。

そうだ・・・今のミルフィーにはルシファーの時の記憶があるのかな?

「ねぇ、ミルフィー。」

「はい、何ですか?」

「その・・・」

「はい?」

何だろう・・・そんな事を聞く必要があるのかな・・・それに万が一、彼女が覚えていなかった場合は彼女を不安にさせてしまうかもしれない。

「もう一回、キスして。」

「え、ええ!?」

俺は結局聞く事が出来ずに誤魔化した。

 

「シヴァ陛下・・・これから話す事をよくお聞き下さい・・・」

白き月へ向かうシャトルの中でアバジェスはシヴァに切り出した。

「阿部殿?」

シヴァはアバジェスを不安そうに見上げている。

無理も無い、皇居からいきなり、引っ張り出されてきたのだから・・・

ちなみに、ロキがシヴァを簀巻きにして詰め込んだだけなのだが・・・

「いいですか・・・ブラウドが仕掛けてきます。

「な、なんだと!?ならば至急、皇居へ戻らねば!」

「無理です。皇居はすでにブラウドの手の者が占拠しているようなものです。」

「そ、そんな馬鹿な!?」

「ブラウドはトランスバール建国時から使者を皇国内に派遣していたのです・・・そこで私はレイと烏丸 雅人にブラウドの調査をさせていたのです。何とか、ブラウドのスパイと立証できるものが無いかと思い・・・

「ちょ、ちょっとお待ち下さい!NEUEにいるブラウドがどうやって、EDENへこれたというのですか!?ゲートはつい最近発見されたのですよ!?」

「我々がクロス・ゲートと呼んでいる物はブラウドが創ったレプリカ(複製品)でしかありません・・・彼等はそれを使っていたのです。管制担当部は全てブラウドのスパイが占領してましたから、虚偽の報告をしていたのでしょう。」

「それでも、ゲートキーパーであるミルフィーユは!」

「ゲートキーパーの種類は多彩です。ミルフイーのように簡単な方法で開ける者もいれば複雑な方法で開く者もいます。

「複雑な方法・・・?」

混沌はあらゆる時代にも繋がっている全ての起源でもあります。我々がその一部をクロノ・スペースとして利用しているのと同じで、彼等はタイムスリップという形でこちらに介入してきたのです。分かりますか?例えば一秒後のEDENにタイム・スリップする事にすれば、ミルフィーのゲートオープンとさほど変わりはありません。」

「ブ、ブラウドの技術はそこまで進展しているのか・・・」

「・・・しかし、先に述べたタイム・スリップでは運べる数に制限がつきます。」

「そ、そうか・・・」

シヴァは安堵のため息をついたのだが・・・

「しかし、ブラウドはもう一人のゲートキーパーを手に入れました。」

「え・・・?」

「・・・奴等が仕掛けてくるのは時間の問題です。」

「そ、そんな・・・」

「シヴァ様、奴等は何もいきなり直接攻撃を仕掛けてくる訳ではありません・・・おそらく、最初に現皇国体制を崩壊させてくるでしょうね・・・

「ならば、尚更戻らなければならないでしょう!?」

「相変わらず、バッカだなぁ・・・譲ちゃんは〜テイ♪」

「きゃっ!?」

突如、シヴァの胸が何者かに鷲掴みにされた。

「ま、また、お前か!?」

「はっはっはっ・・・良い揉み具合だったぜ〜」

「ロキ・・・何の用だ?」

「フォローに来たんだよ。譲ちゃんよぉ・・・もう手遅れなんだよ。」

「な、何だと・・・!」

「手遅れというよりは最初から決まってようなものだけどな・・・」

「・・・・・・」

「最初から決まっていただと・・・!?」

「皇国で実質的な権限をもっている評議会の連中のほとんどがブラウドの手の者でな。何とか立証しようと奮闘していたんだが、結局は隠ぺいされちまった・・・放送機関も完全に占拠されてるしな・・・放送機関を実力行使して占拠すればブラウドに大義名分を与える事になるもんだから、手段が無かったんだ。」

評議会・・・大将や准将などの将校クラスの者などのトップが組織する議会である。

「でも、このままでは・・・!」

「だから待つんだよ。連中が尻尾を出すのをな・・・奴等・・・いや、ゼイバー・ブラウドはおそらく、譲ちゃんがあの馬鹿息子の娘だよいう事を口実にEDENとNEUEへ現皇国体制を批難する演説をした後、評議会の連中があんたへの批難決議に入る筈だ・・・」

「・・・ゼイバー・ブラウドは何故、そこまで私を目の敵にするのだ・・・」

ゼイバーの狙いはフェイトです・・・あなたではありません・・・皇国を欲しがっているのは配下のゼウスです。皇国に巣くっている連中はゼウスの指示で動いています。」

「ゼウス・・・何故、神ともあろう者が、ブラウドの配下になっているのですか?」

「それは・・・」

「待て、俺が言う・・・」

「ロキ・・・」

「ロキ殿?」

「いいか?ゼイバー・ブラウドの正体は神皇 タイラントだ・・・

「・・・・・・?」

シヴァはロキが一瞬何て言ったのかが分からなかった・・・

「ゼイバー・ブラウドは・・・神皇だ・・・

「な!?なんだと・・・!?」

 

一方、白き月へ向かっていたルクシオールのリコの部屋では・・・

「リコ・・・戦争は終わったんだよ・・・」

僕はリコがまた何も反応を示さないと思って話かけた・・・

実はさっき、ミルフィーさんがルクシオールに帰艦してきた事も教えたのだけど、今のリコにはそれにすら反応を示さなかった・・・

だから、こんな慰め文句にリコが反応を示すなんて少し、浅は・・

「でも・・・シリウス君は戻ってきません・・・」

「・・・っ!?」

リコがようやくカズヤに反応を示したのだ・・・

「私、嫌な女ですよね?シリウス君を助けるって言ったのに・・・」

「そんな事ない!」

「でも、トリガーをひいたのは私です・・・」

リコは忌々しげに自分の手を見ながら呟いた。

「でも、ああしなければ僕はシリウスに殺されていた!」

カズヤの首にはシリウスの呪いで圧迫された痣が残っていた。

「私が、あの時、強引にでもシリウス君を引き止めて・・いれ・・ば・・カズヤさんやシリウス君も・・・こ・・んな目に・・・」

既に枯れていたかかと思っていた涙がこぼれていき、リコは再び泣き出した。

「リコは悪くない!」

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・!」

「リコは悪くない・・・リコは悪くない・・・悪くないんだ・・・」

僕はそんなリコを見ていられなくて、何とか支えたいと思って、リコを抱きしめていた。

 

「ミルフィー・・・リコの元へ行ってきなよ。会いたいんだろう?」

「え?」

おそらく、今のリコの状態はミルフィーの耳に入っている筈だ・・・

「それはそうですけど、タクトさんは目が見えないんですよ?おまけに怪我もしてますし・・・一人にはしておけませんよ。」

「あはは・・・大丈夫だってば。本当にミルフィーは心配性だなぁ〜」

「もう、タクトさんの強がりはすぐに分かるんですから〜!」

「は・・はは・・・」

どうやら、ミルフィーに嘘はつけないな・・・

「で、でも、ミルフィーだって大丈夫じゃないのに大丈夫って言うじゃないか〜」

「あ〜酷いですよ〜私は嘘は言いませんよ!」

「そうかなぁ〜?」

俺は少し、意地悪に言ってみた・・・

これで、リコの所に行ってくれるかな・・・って、我ながら少し、単純すぎるよな・・・

「む〜・・・!」

ミルフィーの拗ねた声から、彼女がどんな顔をしているのかが分かる。

案の定、ミルフィーは拗ねはしたけど、俺の傍から離れる気配は無い。

参ったな・・・仕方ない・・・あまり、眠くは無いんだけど・・・

「ミルフィー・・・ごめん・・・少し、眠らせてくれないかい?」

「え、え?」

「だから、リコのところへ行ってきなよ。」

「で、でも・・・」

「それとも、俺と添い寝でもする?」

「そ、添い寝って・・・!」

「してくれるんなら、ここにいてもいいんだけどな〜」

「タクトさんのエッチ!」

ミルフィーはそう言うと部屋から出て行ったようだ。

やれやれ・・・エッチも何も・・・ルシファーの時は添い寝以上の事をしていたんだけどなぁ〜・・・どうやら、ミルフィーの記憶の中にはルシファーの記憶は無いらしいな・・・

そう考えていると、眠気が襲ってきた・・・

 

シャトルがもう少しで、白き月へ辿り着こうとしたその時、喫煙室でアバジェスは一人で何者かと通信機で話していた。

「そうか・・・無事だったか・・・」

「はい、大分、体が軽くなりました。」

「任務遂行ご苦労だったな。」

「いえ・・・」

「明日から紋章機のアンフィニの換装兼取り付け作業に入る・・・何せ、紋章機の数が多い、できればお前にも手伝ってもらいたいのだがな。」

「申し訳ありません。ブラウドの戦闘部隊がクロス・ゲートを渡ろうとしているのでそちらの迎撃に当たらなければなりません。」

「やはり、来ていたか・・・しかし、アルフェシオンはもはや使えないのではないか?」

「いえ、そちらは問題ありません・・・奴等が辿り着けるのはどう急いでも一週間後です。それだけ時間があれば今のアルフェシオンなら十分に回復できます。」

「やけに回復が早いな・・・」

「いえ、あいつが憑依する際に、アルフェシオンに混沌を注いでいたので今回は比較的回復速度が早いようです。」

「怪我の功名だな・・・」

「はい・・・」

「にしても今回は大変だったな。悪役からやられ役まで・・・」

「マスター・・・私は、やられてはいません。」

「そうだったな・・・」

「今回は奴等の教育という事でしたので、手加減しました。」

「あれで、手加減か・・・恐ろしい奴だな・・・しかし、タクトとの戦いの終盤では少し、本気を出したように見えたが?」

「あ、あれは・・・あいつが少し、調子にのっていたのが、頭に来たので捻り潰しただけです・・・」

「はっはっはっ!・・・それで今度、戦う時は手加減無しか?」

「はい・・・次に戦う時は容赦なく殺します。

「そうか・・・」

「マスター・・・あの馬鹿は今、目が見えない状態なのはご存知ですか?」

「ああ、知っている。」

「マスター・・・ひとつお願いがあります。」

「何だ?お前にしては珍しいな・・・」

あの馬鹿に二刀流での戦い方を教えて下さい。」

「ほう・・・またまた、お前にしては珍しくタクトを庇うな・・・」

「ち、違います!今度、俺と戦う時にあの腕では張り合いがなさ過ぎます!それに一時的な盲目状態である今しか、教える機会はありません!それだけです!!」

「はっはっはっ!いいだろう・・・!」

「・・・マスター・・・私で遊んでいませんか?」

「すまん、すまん・・・」

「はぁ・・・では私はこれで失礼します。少し、他にも用がありますので・・・マスター・・・俺の妹達をよろしく頼みます。」

「了承した・・・なぁ、レイ・・・」

「はい?」

「戦いはこれからだな・・・」

「・・・はい、本当の戦争はこれから始まります。」

 

タクトさんの部屋から出たミルフィーユは妹の部屋へと向かっていた。

ミルフィーユは妹がカズヤと一緒だから気をきかしたつもりだったのだが、タクトのセクハラ発言に耐え切れず出てきたような形なので少し、鬱な気持ちだ。

とはいえ、妹の事が気にならないと言えば嘘になる。

正直に言えばミルフィーユは変わり果てた妹と再会するのは不安でしょうがなかったのだ。どんな顔をして接すればいいのかが分からないのだ。

妹、アプリコットは元々口数が多い娘ではなかった。

今回のように塞ぎ込んだのは初めての事ではない・・・とはいえ、今回は妹はシリウスを撃った事を悔いて塞ぎ込んでいるのだ。

ミルフィーユはどう諭せばいいのかが分からなかったのだ。

シリウスを撃った事を正論化すればアプリコットはますます自分を責めるだろう。

かといって、撃ったアプリコットが悪いなどと言うのは言語道断だ・・・

そんな事を考えている内にミルフィーユは妹の部屋の前まで来てしまった。

「どうしよう・・・何て言えばいいのかな・・・」

妹が撃墜したシリウスが関係した話だ・・・自分だって何人かの命を奪った経験はある・・・カミュ・O・ラフロイグ・・・ネフューリア・・・ロウィル・・・ゲルン・・・これらをハイパーキャノンで撃墜したたびに自分は軍人だと言い聞かせて誤魔化してきた・・・

正直に言うとミルフィーユは自分を正当化する事が出来ないのだ・・・

 

『お前に妹が出来たら今度は同じ事をお前がするんだぞ。』

 

ミルフィーユの頭の中に自分を育ててくれた兄の言葉が蘇った。

「そうだ・・・私がお姉ちゃんなんだから・・・」

ミルフィーユは覚悟を決めて、リコの部屋に入る事にした。

 

「エオニア・・・エオニア・・・」

俺は皇居のベットで寝ていた、エオニアを無理矢理にでも起こそうとしていた。

このまま皇居に残っていれば間違いなく殺されるからだ。

エオニアは数少ない俺の大事な仲間だ・・・見捨てる事はできない・・・

 

(ふん・・・完全の体現者ともあろう者が随分と甘いものだな・・・)

 

「・・・ん・・・」

エオニアは目を擦りながら、目を開けた。

「た、隊長!?」

エオニアは予想通り飛び起きたので即座に口を塞いだ。

「静かにしろ・・・」

口を塞がれたエオニアはコクンと頷いたので俺は手を離した。

「ご無事でしたか・・・」

「ああ・・・しかし、再会を喜んでいる訳にもいかん・・・もうじき、ここにブラウドの手の者がくる・・・俺の言っている意味が分かるな?」

「逃げるのですね?」

「ああ・・・ゼックイは俺が動かす・・・」

「隊長が操縦してくれるのなら、安心です・・・」

「ふ・・・さぁ、行くぞ。」

「は!」

 

俺がエオニアを連れて目指すのは未来の白き月だ・・・

メシア隊が結成された人工の月だ・・・

 

そうだ!EDENが進化させた呪われた月だ!!

 

「リコ・・・」

ミルフィーがカズヤに部屋に迎え入れられた時には既にリコは眠っていた・・・

 

「すいません・・・泣き疲れてしまったみたいで・・・」

「ううん、良く眠っているみたいで安心したよ。それよりも・・・」

リコの寝顔を眺め終わったミルフィーさんがリコから離れて僕の方に近づいてきた。

「ありがとう・・・カズヤ君。」

本来なら、僕は責められなきゃならないのに・・・

「そんな・・・僕はリコをこんな目にあわせ・・!?」

いきなり、ミルフィーさんが僕を抱きしめたので、言葉は最後まで言えなかった。

「そんな事無いよ。そんな事無い・・・」

ミルフィーさんに頭を撫でられる・・・正直、照れくさくて爆発しそうだ・・・

「ミ、ミルフィーさん・・・?」

「カズヤ君がリコの彼氏でよかった・・・こんなにもリコの事を思ってくれているんだから・・・リコは幸せ者だよ。だからそんなに、自分を責めないで・・・」

(君もリコも悪くないんだから・・・)

「・・・・・・ッ!!」

その言葉は僕には大きな衝撃だった・・・

「・・・っく・・・ぅく・・・!」

恥ずかしい話だけど、その後、僕はミルフィーさんの胸を借りて泣いてしまった・・・

レイさんやロキさんに見られたら何て言われるだろうか・・・

 

ここはどこだろう・・・

私は辺りを見渡した。

「・・・・・・」

・・・・・・っ!?

目の前にシリウス君が立っていたので思わず私は息を呑んでしまった・・・

「リコ・・・俺を殺すのか?」

違う!

「嘘だ・・・お前は、俺を殺した・・・」

そうだ・・・シリウス君を殺したのは私だ・・・

「何故、俺を殺した?」

それは・・・

シリウス君の姿がぼやけたと思ったら、何と!今度はお姉ちゃんが現われた!

「お、お姉ちゃん!?」

「リコ・・・」

お姉ちゃんは私を哀れんだ目で見ている・・・

そんな目で見ないで・・・心が痛いよ・・・

「どうして、私を撃つの?」

「え?」

「どうして、私に砲身を向けるの?」

私の目の前にはラッキースターがある・・・

「ど、どうして・・・?」

これは悪夢なの・・!?

 

(フェイトよ・・・これこそが運命では無いか・・・)

 

運命・・・?こんな運命なんていらないよ!

 

(ふはは・・・それをお前が言うのかぁ〜?)

 

もう、やめて・・・

 

(そこまでにしろ・・・)

 

(チ・・・!)

 

え?

ラッキースターが霧散するように消えていった・・・

 

「リコ・・・良く聞け。」

「お兄ちゃん・・・?」

「これは戦争だ・・・敵を殺さねば自分が死ぬだけだ。」

「・・・・・・」

「お前は悪くない、殺人者でも無い。」

「そんな事ないよ・・・」

「しかし、お前があそこでシリウスを撃たなかったら、カズヤ達は殺されていた・・・」

「でも、私が撃ったのに変わりは無いよ・・・」

「だから、どうした?」

「どうしたって・・・」

「あの時、お前にしか撃てなかった。他に撃てる者はいなかった。お前がしたのは当たり前の事だ。お前はカズヤを守ったんだ。」

「でも、シリウス君は死んじゃったよ・・・!」

「当たり前だ。俺達もシリウスも軍人だ・・・生きる死ぬは当たり前だ。」

「そんな・・・」

「いいか、リコ・・・戦争・・・殺し合いに男も女も無い、情などは己を滅ぼすだけだ。お前は皇国軍に入った時にその事を親父から教わらなかったのか?」

確かに父さんは私が軍に所属する時にそういう事を言っていた・・・でも、私はうやむやにしていたんだ・・・

「リコ・・・この後、軍人を続けるかどうかはお前次第だ・・・」

「・・・・・・」

「ただし、お前は生き続けろ・・・お前には家族もいれば仲間もいる・・・

そして、カズヤがいるという事を忘れるな・・・」

 

私が、目を開けるとそこは私の部屋だった・・・

「リコ、起きた?」

・・・お姉ちゃん・・・

「おはよう・・・って私が言えた事じゃないよね?・・・テヘ♪」

お姉ちゃんは笑っている・・・

「・・・そうだよ・・・お姉ちゃん・・・本当に心配したんだからね・・・」

「ごめん、ごめん・・・」

 

そんな、明るいお姉ちゃんを見ていると何か心が軽くなった気がする・・・

お姉ちゃんの魅力は理屈ではわからない・・・

 

本当に宇宙一のお姉ちゃんだよ。

 

「そういえば、カズヤさんは?」

部屋の中を見渡してもカズヤさんの姿が見当たらない。

「カズヤ君は部屋に帰っていったよ。私に気を利かせてくれたみたい。」

「ごめんね、お姉ちゃん。私、カズヤさんにお礼とお詫びを言わなきゃ・・・」

「ううん、いいよ。行ってきて。」

「うん!」

 

〜体現者〜

 

俺はおそらくあの悪夢を見ている・・・

夢と現実の違いがはっきりと認識できるようになっているからだ・・・

あの神界でのロキとのシンクロが俺の神経をそこまで尖らせたのだ。

それにしても、神界へ行った時以来、見る事は無かったのだが・・・

 

「どうだ?新しい体は・・・」

「ああ、いいねぇ・・・この体ならいちいちタッチパネルを弄くる必要も無い・・・」

「ふふ・・・気に入ってもらって何よりだ。」

 

声だけしか聞こえないのは夢でも同じなのか・・・

 

「こいつも喜んでいるな。」

「その紋章機の修理には少し、手間がかかった。」

「こいつを紋章機と呼ぶのは禁句だぜ。こいつには名前も紋章も無いんだからな。」

「ほう・・・ならば我が名前と紋章を授けようではないか。」

「何・・・?」

「お前とその戦闘機は我の制裁者だ・・・そして、我が軍の主力兵器でもある・・・それに何より、我は正義をこよなく愛している・・・そこで、考えた・・・お前は真の正義を持つ制裁者にして屑共への復讐者・・・そして、お前の後に復讐者はいない・・・何故なら、お前の手によって、屑共は全員、制裁されるからだ・・・」

「ああ・・・一人も生かしては帰さねぇ・・・」

 

何て、奴等だ・・・

 

「だからこそ、その紋章機に名前と紋章を授ける。紋章は我が紋章・・・所詮、奴等の紋章は神王の紋章・・・使者を示すものだ・・・それに対して、お前が授けられるのは神皇の紋章・・・示しているのは制裁者だ。その違いはお前は自分の意思で動けるのだ・・・誰に命令される事も無くな。」

「任せておきな・・・誰も逃がしやしねぇ・・・EDENに逃げた奴もNEUEに逃げた奴も地の果てまで追いかけて殺してやる・・・その為に俺のこの力がある・・・!」

「そうだ・・・お前にその力が宿っているのは啓示だ・・・奴等が利用してきた神の力が今度は奴等の首を絞めるのだ・・・」

「死ぬ間際にゲートの恐ろしさを知らしめてやる・・・

 

ゲート・・・?どういう事だ・・・

 

「そして、その紋章機の名前は・・・」

 

最後の復讐者

ラスト・リヴェンジャー

 

ラ、ラスト・リヴェンジャー・・・!?

そこで声は聞こえなくなった。

筈だと思っていた・・・

 

『タクト・・・もうすぐだ・・・今度こそ殺してやる・・・!

「・・・・・・っ!?」

『ふふ、俺は常にお前と繋がっている。』

お、お前だったのか・・・神界で俺の意識に介入したのは・・・

『忌々しい事に俺とお前には斬っても斬れない因果があるからな・・・だが、それも、もうすぐ終わる・・・言っただろう・・・お前を殺すのはこの俺だと・・・

「だから俺も聞いているだろう!?何で俺をそこまで憎悪するんだ!!」

『俺も言っただろうが!お前が俺から全てを奪い去ったからだってよぉ!!』

「全てとは何だ!?俺にはそんな事をした覚えは無いぞ!!」

『ふん、お前に覚えが無くてもなぁ〜・・・タクト・マイヤーズが俺から全てを奪ったという事実は変わらねぇんだよ・・・

ん?・・・こいつの言っている事はどこかで聞いた覚えが・・・でも、誰が言っていたのかが思い出せない・・・

『お前は俺からは逃げられねぇんだよ・・・』

「ふざけるなよ・・・」

『あはは!ふざけてねぇよ。俺はお前を殺すまで絶対に死なねぇんだよ・・・お前にこのリベンジを果たすまではな・・・』

「リベンジ・・・?」

『そうだ!リベンジだ・・・リベンジ・・・リベンジリベンジリベンジリベンジリベンジリベンジ?リベンジ♪リベンジ♪リベンジ♪リベンジ♪リベンジ♪リベンジ♪リベンジ♪

リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!

リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!

リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!

リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!リベンジ!

リベンジィアアアーーーーーーーー!!!!』

 

「・・・!!」

な、なな・・・何だ?こ、こいつは・・・!?

 

「俺はお前を殺す為に蘇ったのだ!未来から過去へと渡ってなぁ!」

 

「未来から過去へだと・・・?」

 

「何も転生とは三女神の奴等だけにあるものでは無い・・・」

 

「転生・・・?一体、さっきから何を言っているんだ!?」

 

「もうじき分かるさ・・・熱血的なタクト君・・・」

 

 

 

この時より、遂に体現者達の戦いが始まった・・・

 

因果律の試練が・・・

 

生き残るのはただ一人・・・

 

奇跡の体現者完全の体現者混沌の体現者・・・

 

それが、四人目の体現者・・

 

体現者達は必ず、殺し合う・・・

どちらかが死ぬまで・・・

相手が誰であろうとトドメをさす・・・

絶対に・・・

そう、絶対にだ・・・

それは運命であり、絶対でもある。

何故なら、この体現者達の戦いも復讐劇の一つにしか過ぎないのだ・・・

 

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