第一章エピローグ 悲劇の輪舞

 

ふとした切っ掛けで始まった悲劇



食中毒、誤解、そして失恋



過ぎていく日々の中



遂にその悲劇が幕を上げた



鳴り響く銃声、誰かが叫ぶ声、中には何が起きたか理解出来ぬ者も居た



その銃声の中…



その銃声の発生元である場所では…



大事件が起きていた



ルーンエンジェル隊、アプリコット・桜葉少尉



どこかの暗殺者により銃口を向けられ狙われる



そして轟響く銃声は…



一人の少年を貫き、少女をも貫こうとした



しかし、少女は護られた









少女だけは…







少年を貫いた時、威力が激減し少女に届くまでに至らなかった



しかし少年は貫いた



少年は自分が傷つけた少女を護るために…自己を犠牲にした



少女まで届かなかったのは威力が半減しただけではなかった



一人の女性によって銃弾は叩き落とされたのだ



暗殺者は皇女とその幼馴染みの小隊隊長によって…










ボコボコにされた上に氷漬にされたり火で炙られたり投げ飛ばされたりして捕まった







少年はその場に倒れた



床一面に広がる赤いもの



鮮血…少年の
である…



多量の
出血、特殊な銃弾による胸部の貫通致命傷



その特殊な銃弾はナノマシンを無効化し、怪我の治療が出来なくなるものであった



少年はその惑星の医務区に運ばれた



少女は泣き崩れ、その他の女子少女女性も泣き…壁に凭れ…悔やんだ






近くに居た自分達が何故反応出来なかった?






それは死を恐れたから…自分が傷付くのが嫌だったから…





でもせめて…少年の命は助かってほしい



全員がそう願い祈った





静かに舞い踊る悲劇の神子



すでに上がってしまった悲劇の幕…そして



静かに流れる悲劇の輪舞(ロンド)








『カズヤさん!!!!!』



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