第五話「安らぎとの出会い」
ビルギオンに関して新たに判明した事。彼らが求める物は"知恵"と"力"である。彼らは
まず、知的生命体の住む星を襲撃し主な生き物を滅ぼす、または追い出し、その星の"
命"を吸い取る。星の命には、星がそこに住む生き物に与えていた知恵のほとんどが詰
まっている。彼らはそれを吸い取る事で新たな知恵を得ているのだ。そして、その星か
らうまく逃げおおせた強き生物と戦い、自らの戦闘力を高める。彼らはこうして生きて
いるのだ。

「・・・自分が知っているのは、それだけです」
ブリーフィングルームにてチームフェザーの五人とダイアナ、そしてウィルを前にして
ガルダの話は終わった。
「生き物に知恵を与えた星の命か、神話みたいな話だな」
「司令が信じられないのも無理はありません。ですが。ビルギオンがこのまま侵攻を続
けたとすれば、必ず惑星ネスティアにも襲来するでしょう」
「俺もそう思うよ」
その横でダイアナが言った。
「一応文章で惑星ネスティアにはこの事を伝えてある。まだ映像通信が出来る距離では
ないし、通信補助衛星もうまく作動しない。ワープもまだ短距離しかできない。到着ま
で最低でもあと三週間はかかるよ」
ワープ装置は人工衛星基地で一応修理はされたが、まだ完全ではなく。惑星ネスティア
には簡単に辿り着けそうにはない。ガルダは肩を落とした。
「三週間ですか・・・間に合えばいいが」
「大丈夫さ、ネスティアにはこのヴァルミネスと同じような戦艦が腐るほどあるんだ。
ちょっとやそっとじゃやられやしないって」
「・・・・・・・・」
ガルダは黙ってしまった。それを見たウィルは言う。
「それとガルダ君、君にちょっとしたニュースがあるんだが」
「何ですか?」
「先日からの行動で、君に我々に対する敵意が無い事は明らかになった。それで、君が
艦内を自由に行動出来るようにしよう」
「え、本当ですか?」
それを聞いたリーズやマーティンも自分の事のように喜んだ。
「ガルダさん、良かったですね」
「閉じこめられっぱなしから解放されるね、ガルダ!」
「あ、ああ」
「それともう一つ」
ウィルは更に続ける。
「今後、ビルギオンの再襲来がないとも限らない。そこでガルダ君、君にも戦闘に加わ
って欲しい」
イーグレットが驚いて立ち上がる。
「司令、本気ですか!?彼は民間人ですよ!司令は我々を信用していないんですか?」
「イーグレット、誰もそんな事は言ってないよ。ただ、少しでも多く生き残る可能性が
あるのなら試してみたいんだ。ガルダ君どうだろうか?」
「・・・分かりました。俺もそうできたら良いと思っていました」
ガルダは大きく頷いた。
「よし!では只今をもって、ガルダ・ガレリアント君をチームフェザーの臨時隊員に任
命する!異存はないか?」
「いえ、司令がそう決められたのであれば・・・私は何も言いません」
「俺は別に構わねーけどな」
「ボクは賛成!」
「賛成です~」
「私も賛成です」
チームフェザー五人の答えは全員賛成である。
「みんな、よろしく頼む」
ガルダは五人に向かって敬礼した。


その後、ガルダはリーズに艦を案内されていた。ウィルがチームフェザーの誰かに案内
を頼んだのだが、リーズだけでなく何故かマーティンやサンディまでが立候補し、長き
にわたる話し合いの末、こうしてリーズが案内役を務めることとなった。
「それでは、艦内を案内しますね」
「医務室や格納庫は少しだけ見た事はあったが、それ以外はあまりなかったな。最初は
何処なんだ?」
「そうですね、じゃあこちらからご案内しますね」
リーズがまず案内したのは食堂であった。まだ食事時間ではなかったので食事をしてい
る人は居なかったが、一人の男性が厨房にいた。
「ここが食堂です。あちらにおられるのがコックのレイザックさんです」
「あれ?リーズじゃないか、新人の指導かい?」
二人に気づいたレイザックが顔を見せた。見た目は三十歳前後といったところである。
「初めまして、俺がコックのレイザック・ウィンスターだ。"おやっさん"と呼んでくれ

「ガルダ・ガレリアントです。よろしくおやっさん」
握手を交わす二人。
「ところでその呼び名はどんな意味で?」
「さあな、マーティンのやつが言い始めたんだ。『イメージにぴったりだ』とか言って
たっけな」
おそらく自分にもよく分からない事なのだろう、とガルダは思った。
「じゃあ、今まで俺が食べていた食事も全部おやっさんが作った物だったんですか?」
「そうだぜ、うまかったかい?」
「ええとても、特にオムレツが最高でした」
おやっさんは満面の笑みを浮かべた。
「そうかい!分かってくれたかい。オムレツは俺の得意料理でな、客人をもてなそうと
腕を振るったのさ」
「おそらく、あのオムレツは専用のフライパンで作った物ですね?オムレツの表面に傷
がほとんどない。それは専用のフライパンでなければ出来ない事です」
「おお、よく分かったな。一度食べただけなのにそんなに分かっちまうなんて凄いな」
ジリリリリリ・・・・
調理場に置かれている時計が鳴った。
「おおっと、そろそろ食事の支度を始めなくちゃな。それじゃあまたな」
おやっさんはそう言うと調理場へと戻っていった。
「本当に料理が好きなんだな。凄く楽しそうだ」
「レイザックさんはもう何年もここで働かれているベテランさんなんですよ」
「あんな人が作った料理なら旨くて当然だな」
二人は食堂を後にした。


「ふっ!はっ!」
ソーラがサンドバックを相手にキックやパンチを繰り出している。ここはトレーニング
ルームだ。
「やっ!たあ!」
サンドバッグが一発毎にバスンバスンと揺れ、今にも破裂しそうである。
「ほおうりゃあぁ!!」
バスーン!!
とどめのキックが命中し、一際大きい音を立ててサンドバッグが振るえる。ソーラは深
呼吸をした。
「すー・・・はー・・・」
パチパチパチパチ・・・・・
「ん?」
「お見事、凄い迫力だったぜ」
ソーラが振り返ると、ガルダが拍手をしながら現れた。
「あ、ガルダにリーズ。もうここに来たのか」
「はい、ソーラさんいつも頑張ってますね」
「トレーニングルームがあるとは聞いていたが、こんなに設備が整ってるとは思わなか
ったな」
「驚いただろ、俺は大抵ここで特訓してんだぜ」
ガルダが部屋の中を見回すと、部屋の中央にリングが置かれているのに気がついた。ま
るでボクシングジムのようだ。
「何でリングがあるんだ?」
「何でって、物相手に特訓してても面白くないだろ?時々は人間同士でスパーリングし
ないとどれだけ実力ついたか分かんないじゃんか」
「それもそうか。でもお前以外にここを利用している人はいないようだが?」
ガルダの言う通り、トレーニングルームにはソーラ以外利用者はいなかった。
「いやさぁ、スパーリングに誘っても誰も来ないんだよな」
ガルダはひそひそとリーズに聞いた。
(まさか、スパーリングと称して痛めつけてるんじゃないよな?)
リーズもひそひそと返す。
(いえ、そういうわけではないんですけど・・・ソーラさんとスパーリングして無事で
済んだ人は今のところいないんです)
(そりゃ来ないな)
ひそひそと話す二人を見てソーラが言った。
「そうだ!ガルダ、俺とスパーリングやらねえか?」
「え、俺が?」
「な、な、このままじゃ退屈でさぁ」
「・・・まあいいけど」
「サンキュー!じゃあさっそく」
ソーラは嬉しそうにリングに上った。ガルダもそれに続く。
「うわわ、大丈夫かな」
リーズは心配そうにガルダを見た。
「おんしゃーす!」
「お、お願いします」
二人はリングで向かいあう。少々困惑するガルダを気にせず、ソーラは拳を構えた。
「どっからでもかかってきな!」(コイツ、変身すると強いけど、普段はどうなのかさ
っぱりだからな。一度力を見ておいたほうがいいだろう)
「・・・・・・・」
ガルダは黙ったまま、ソーラの見様見まねで構える。それと同時に何か奇妙な感覚がガ
ルダに起こった。
(何だろう、懐かしいような)
「隙あり!」
ブワッ!
ソーラが隙をついてパンチを繰り出す。それをガルダは寸前で回避する。
「やるな、それでなくちゃ面白くねえ!」
「・・・・・・・・」
ガルダは黙ったままだ。
「そりゃッ!うりゃッ!」
ソーラは次々にパンチを放つも、ガルダはそれをまるで風に吹かれる木の葉のように除
ける。思いも寄らない出来事にソーラは混乱し始める。
(す、凄え。俺のパンチをこんなにもあっさり除けるなんて。何者なんだ?)
しかし、一番混乱しているのはガルダ自身であった。
(俺は、何故除けれるんだ?コイツの動き、何処かで見た事があるような・・・)
二人の戦いを見ているリーズも驚きを隠せずにいた。
「こんな、こんな事って・・・凄い」
「確かにな」
「あれ!?イーグレットさん?」
いつの間にかリーズの隣にはイーグレットが立っていた。
「彼は変身せずとも身体能力は高いようだな。クレーン少尉の動きを完璧に読んでしま
っている。おそらく何処かで訓練を受けていたのだろう」
二人の戦いは激しさを増す。ソーラがもっと素早くパンチを繰り出せば、ガルダはそれ
をさらに素早い動きで回避する。ソーラの顔にもそろそろ疲労の色が浮かび始める。
(やべえな、これじゃ埒があかねぇ。こうなりゃこれで決めてやる!)
「はあっ!」
ソーラが思いきり高く飛び上がる。そして落下のスピードを利用してガルダに必殺のキ
ックを放とうというのだ。
「どりゃあぁ!」
ガシッ!
「な・・・」
ソーラのキックはガルダが顔の前に組んだ腕に防がれた。そして腕を振りほどく勢いで
、ソーラの体は空中にはね上げられる。
「うわあぁあぁあ!!」
「きゃあッ!」
「危ない!」
ソーラは頭からリングに叩き付けられた・・・と思われたが、ソーラは無事だった。何
故無事なのか、ソーラはおそるおそる目を開ける。
「あれ?」
ソーラの視界は180°逆に見えていた。いや、ソーラが逆さまになったまま空中に静止
していたのだ。
「そ、ソーラさん?」
「これは、何なのだ?」
リーズとイーグレットも唖然としている。ソーラはガルダの方を見た。ガルダが驚いた
表情でソーラを人さし指と中指で差していた。ガルダはその手をゆっくりと左右に動か
す。
「うわ、うわわ、うわわわわ!」
それに合わせてソーラの体も左右に揺れる。次は手首を回してソーラの背中を下に向け
ると、そのままゆっくりとリングに降ろした。
「・・・・・???」
ソーラは無言で起き上がる。全員が何が起こったのかはっきりと理解できていないのだ

ガルダは視線を部屋の隅に置かれていたバーベルに向けた。そしてバーベルを指差し、
じっと見つめる。三人もバーベルを見る。
「・・・・・・・!!」
ガルダが意識を集中させると、数十キロはあるバーベルがふわりと空中に浮かんだ。
「サイコキネシスか」
サイコキネシス、略称はPK。念の力によって手を触れずに物を動かす能力の事である。
その力を今ガルダが使っているのだ。
「す・・・すっげえーー!!」
「え?」
ソーラが大声を上げた。
「すっげえよお前、変身はするし俺のパンチは躱しまくるし、しかもサイコキネシス・
・・だっけ?そんな力も使えるなんてすげえよ!どうやったんだ?」
「どうって言われてもな、気が付いたら体が勝手に・・・」
ガルダの自分に対する疑問はますます深まっていった。


ガルダとリーズ、それにソーラとイーグレットも加えた4人はトレーニングルームを後
にした。
「あの、どうしてソーラさんやイーグレットさんも来るんですか?」
「だってさ、ガルダといると面白いもんが見れそうでな。俺も付いていきたくなったわ
けだよ」
「私も先程の力は興味深い」
「そうですか・・・はぁ」
リーズがため息をつく。それに気が付いたガルダが聞いた。
「どうしたんだリーズ」
「あ、いえ、何でもありません」
4人は廊下を歩いていく。


「ご存知だと思いますけど、ここが格納庫です」
様々な場所を見て回り、ガルダは最後に格納庫へと案内された。作業員達がイカルスの
整備をしており、とても忙しそうな雰囲気が伝わってくる。
「よおリーズ、ガルタを案内してやってんのかい?」
ティーカップを持った男性が近づいてきた。
「あ、親方さん」
「親方って言うなよ!まったく」
「すみません、カイさん」
「おうガルダ、俺は整備主任のカイだ。よろしくな」
「よろしく」
「うわわわ~!!」
ずってん!ガッシャーン!
ガルダの眼前を工具が飛んでいった。
「こおらジェイ!何やってんだ!」
「すみませんッス、親方」
「親方って言うな!」
「は、はい、チーフ!」
どうやらこのロングヘアーの少女が転んで工具箱を放り投げたらしい。
「ごめんなさいッス、大丈夫ッスか?」
ジェイと呼ばれた少女はガルダに向かって深々と何度も頭を下げた。
「ああ、大丈夫だ。そんなに気にする事はない」
「ありがとうございますッス!あ、あなた、ガルダさんッスね」
「ガルダ・ガレリアントだ」
「よろしくッス。私はジェニファーって言うッス。ジェイって呼んで下さいッス」
「よろしくジェイ」
と、ジェイの後ろから物凄い視線・・・と言うよりは殺気に近いものを感じた。
「いつまでやってんだ!とっとと工具を片づけて持ち場に戻れ!」
「ひええ~!ごめんなさいッス!」
ジェイは急いで工具を片づけるとそのまま走り去った。その直前、ちらっとガルダの方
を見ていたのに、ガルダは気が付かなかった。
「騒がしい人だな。ん?」
ガルダはカイの持っているティーカップに気が付いた。
「それは何ですか?」
「ああ、さっきサンディが来てな、ハーブティーを入れてくれたんだよ」
「サンディが来てるんですか?」
「マーティンも整備を手伝ってくれてるぜ」
噂をすれば、二人が突然現れた。
「ガルダ、来てくれたんだ」
「ハーブティーをどうぞです」
サンディがハーブティーの入ったティーカップを手渡す。それはカイの飲んでいるハー
ブティーと違い、何やら真っ赤な色をしていた。
「ん、これはカイさんが飲んでるのと違うな」
「え?ガルダ、それは飲まないほうが・・・」
ごく・・・
マーティンの忠告を聞かずにガルダはハーブティーを一口飲んだ。
「あーーーーー!!」
マーティンにソーラ、リーズが大声を上げる。イーグレットは哀れむような目でガルダ
を見ている。ガルダはこの状況がうまく理解できなかった。
「お前、何処かおかしくなってないか?」
ソーラが心配するように聞いてくる。
「いや、何ともないが」
「大丈夫です。これは私が考えに考え抜いて作った。特製のハーブティーなんですから

サンディがえっへんと胸を張る。
「サンディがそう言って作ったハーブティーを飲んでおかしくなった人は何人もいるん
だけどな」
マーティンの顔が青ざめる。何があったと言うのだろうか。
「おい、何があったんだ?このハーブティーはそんなに危険なのか?」
「前にサンディさんのハーブティーを飲んで、ほんの・・・少しの間おかしくなった人
がいたんです。突然、『オ○レ兄さん!』って叫んで倒れたりして・・・」
「ガルダ、大丈夫なのか?」
イーグレットもさすがに心配になってきた。だが、ガルダに異常は見られない。
「あれ?本当に大丈夫なのか?」
「ソーラさん酷いですぅ。私はそんなハーブティーばかり作ったりしないです。皆さん
もどうぞです」
サンディが4人分のティーカップを手渡す。どうやら本当に大丈夫のようだ。
「大丈夫そうだな、では頂くか」
イーグレットが一口。それに続いて三人も一口ずつハーブティーを飲む。口の中に甘酸
っぱい味が広がり、爽やかな香りが鼻から抜けてゆく。
「おお、これは」
「美味いじゃんか、いつも飲んでるやつより美味いぜ」
「本当、甘酸っぱくて美味しいや」
「良い香りですね」
4人はハーブティーの味と香りに魅了され、続いて二口目を飲もうとしたとき、異常は
起こった。
「ぐっ」×4
突然4人の手がふるふると震え始める。
「ど、どうして・・・」
「ガルダは何ともなかったのに」
「あれれれれれ、目が目が回る」
「助けてぇ~」
「みんな、どうした!?」
「はわわ、失敗ですか?」
4人は苦しみを堪えるように蹲る。そして・・・
「クリキントンのことかーーーー!」
立ち上がり叫ぶソーラ。髪の毛が金色になって逆立ちそうな迫力だ。
「ちょうじげんソード!ギンガにひとつのこのホシをマモリたまへー!」
右手を振り回しすマーティン。剣を振っているつもりなのだろうか。
「どうしてザ○キしか唱えてくれないのー!」
意味不明な事を口走るリーズ。ザ○キって何だ。
「ショッピングしようと思ってたこの善き休日に、突然の休日出勤なんて許せない!チ
ームフェザー隊長イーグレット・クラウドは、とってもご機嫌ななめだぞ!」
そう言われてもこっちが困るだけだ。どうやら先程のハーブティーはやはり失敗作だっ
たらしい。4人とも目がぐるぐる巻きになっている。マンガのようだ。
「サンディ、お前何を入れたんだ」
「えっと・・・カモミールとミントと、あとアパルクルクを入れましたです」
「それだ、アパルクルクは入れ過ぎるとあのように異常を来す恐れがあるんだ」
「え!そうだったんですか?ごめんなさいですー!」
サンディが涙ぐむ。
「今度からは気をつけろよ」
どういうわけかおかしくならずに落ち着いているガルダと関係なく、4人はさらにおか
しくなっていった。
「悪は絶対許さない、正義の味方、グレートタイヤキマンだあー!」
「たいよーけん、オーロラプラズマテレビ返し!35型!」
「どうして通信しなきゃタマネギが手に入らないのー!」
「ぱんぷるぴんぷるぱむぽっぷん!シャンプー・リンス・紙コップ!」
4人の奇行はかれこれ15分は続いた。


「ふう、やれやれ」
自分の部屋へと戻ったガルダはベッドに横になった。4人はあの後医務室で様子を見て
もらったが、他に異常はなかった。サンディは申し訳ないと謝っていたが、4人はあま
り気にしてはいなかったようだ。今度はこのような事態が起こらないように気をつけて
欲しいものだ。ガルダは今日の出来事を思い返していた。
「いい人ばかりだな、うまくやっていけそうだ」
急に眠気に襲われたガルダは、ゆっくりと目を閉じた。この安らぎが無くならない事を
祈りつつ。


家族を失うという恐怖。
未来の目標を失うという恐怖。
その恐怖が現実となったとき。
心に灯される火の名前は何か・・・。
第六話「血を流す心」
「私は・・・・どうすればいいのだ」

 

 

 

 

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